図8・8 逆起電力形自動始動器の簡略結線
(3)速度制御法
式8・3から
なる関係式が導かれるが、電機子回路の内部抵抗rは小さいので、これを無視すると
となる。ところで(V−Ia・Re)は電機子両極間に与えられる電圧に相当するので、式8・4は回転速度が電機子端子電圧に比例し、界磁束の大きさに逆比例して変化することを意味している。このような電動機速度に関連する理論に基づいて、利用される速度制御の方法は、次の3種類に大別される。
(a)抵抗制御
電機子回路に直列に外部抵抗を挿入して、抵抗による電圧降下を起させ、電機子端子にかかる電圧を変化させることによって速度制御する方法である。この方法は長時間運転する機械では抵抗器による損失が大きくなるので、連続的に長時間にわたり制御運転される機械には向いていないが、短時間の運転で済む甲板機械等には、次に述べる(b)項の界磁制御と適宜組合せて使用される。
(b)界磁制御
界磁磁束を変えて回転速度を制御する方法で、分巻電動機や複巻電動機で、界磁電流を加減して行われる。電機子端にかかる電圧が一定の場合、回転速度を低下させるには界磁電流を増加させねばならなぬが、通常の機械では界磁コ
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